このところ、祝日や曜日感覚が無くなるくらい忙しい生活をしていた為、今日は祝日にも関わらずそれに気付いたのは昨日の夕方でした(泣)
とくに予定もなく自宅でのんびりと過ごしていたのですが、暇だったので先日施行された、いわゆる出会い系サイトを規制する法律、
正式名:インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律
の条文とその法律等の解釈基準を読んでみました。
最近友人との会話の中で、スタビ(スタービーチ:過去に無料出会い系サイトの類では最強ではないかといわれた有名サイト)が閉鎖されたという話を耳にしました。このサイトの利用者の中には、無料で多くの人間がアクセスし、匿名性がある事を利用して、児童買春やドラッグ売買など関する勧誘を行っているような書き込みも行われていました。
無論、自分はそういった目的で利用などした事はありませんが他にMコミュやモバイルカフェなどの有名無料サイトの中でもたまにそういった書き込みを見かける事がありました。
しかし、これはこういった時代の産物なのかもしれませんが、出会い系サイト利用者の中には本当に取り巻く環境によってリアルの出会いが無かったり、最初からいきなりリアルな付き合いが出来ない性格を持っている方もいて、むしろ危ない橋を渡ってでもこの方法を重宝している人がいました。けして心無い人達ばかりではありません。
現に私まーぼなすの従姉妹は、リアルで異性と出会う事が苦手でこの出会い系サイトで出会った人と結婚し、子供も生まれ、今も夫婦円満で幸せに暮らしています。(このご主人も同様)
現在、スタビは事実上の閉鎖に追い込まれ(関係ないその他の掲示板は残っている)、他サイトに関しては本人確認書類または画像等の提出をした上で制限があるようですが利用可能となっています。
確かに児童を守る事、ドラッグ被害などの蔓延を防ぐ事を考えればこの法律には基本的には賛成です。しかし新たなトラブルの予感がします。
それは個人情報の流出によって起きる、もっと怖い二次的被害です。
当然、これを取り扱う業者は細心の注意を払い個人情報保護に関する対策を講じているものと信じていますが、出会い系サイトはこういった『まとも』な業者ばかりではありません。
心無い業者が多くの個人情報を取得し『オレオレ詐欺』やその他の犯罪的行為に用いられないという保障はありません。
また、誰にでも『まとも』だと思われるにはISO認証、ISMS認証、プライバシーマーク等の取得など莫大な資金が必要です。
そしてそういったサイトを運営するには公安委員会への届出が必要となりましたが、サイト名と業者名が違うケースやその他隠蔽しようと思えば出来る方法が素人が考えてもたくさんあり、またそれを特定させるには大きな手間隙が掛かります。
さらにインターネット上では日本語表記であっても海外サーバを利用しているサービスが多々あり、例えばどこかのフランチャイズ事業を装った金集め詐欺よりも手際良くサイトの『引越し』や『閉鎖』が可能であるため無届けで運営して、大量の個人情報を集めても逃げられる可能性も否定できません。
またこういったサイトの定義にも疑問があります。
解釈基準によると、顔見知りである者のみを対象としてサービスを提供しているサイトは、
インターネット異性紹介事業に該当しない。とあります。
これはSNSなどを指しているのではないかと思われますが、このSNSも現在は顔見知りなどの紹介だけでなく自由に参画できるものも増えてきており、多くのSNS運営業者も追随しているのが実情です。
そして多くのSNSの中には個別テーマによるコミュニティ等が存在し、趣味友達や情報を求めるものもあれば純粋に異性との出会いを求めているものもあります。
前述した出会い系サイト等を利用していた人達はこういった場所にも流れ込んで来る事は明白ですが、同じように心無い人も流入してくるのも必定でしょう。
結局は、ネットは自己責任でというところは何も変わらないのです。
規制をかけるのなら細部に渡って徹底的に調べて規制すべきであり、中途半端な法律を作るのはどうか。。。刑罰を設定せずに白書とかガイドライン的なものを、もっと分かるように示して様子を見た方が良いのでは?というのが、この法律を読んでみた感想です。
なんにせよ、純粋に利用していた人にとっては寂しい話ですね。
今後、やたらと高額な利用料を求めてくる結婚相談所とか、サクラだらけのパーティ主催会社が勢いづいてくる嫌な悪寒がしますが、純粋な利用者が騙されない事を祈っています。